観劇

「ムサシ」

昨日の続きになりますが、はるばる埼玉県まで舞台「ムサシ」を観劇に。

「ムサシ」
原作 井上ひさし
演出 蜷川幸雄
出演 藤原竜也 小栗旬 鈴木杏 白石加代子 辻萬長 吉田鋼太郎
場所 さいたま芸術劇場

華やか&超メジャーな俳優陣もさることながら、
これまで見た舞台では、井上ひさし×蜷川幸雄の組み合わせは
私の感性にヒットする率が高いので期待度高し。
舞台独特の高揚感を体感し、観劇という金のかかる道楽(;´▽`A``
にのめり込む「きっかけ」でした。

実は最初チケット当選したとき
「P列って。。。めちゃくちゃ後ろの席じゃ~ん(。>0<。)」
などと若干テンション落ちていた私ですが、実際劇場に入ってみると
思っていたより舞台から遠くもなく、正面が見えるポジション。
(去年同劇場で「身毒丸」を観劇した際は2階席だった為か、
ハコの大きさをあまり覚えていなかった)

巌流島の決闘から数年後経った後日譚。。。という設定で、
井上ひさしのオリジナル。
宮本武蔵が藤原くん、佐々木小次郎が小栗くん。
藤原くんの舞台は何度か見ていますが、小栗くんの舞台は初見。
「舞台に映える姿・形」というものがあるのなら、
「舞台に映える声」というのもあるのです。
かつぜつが良くて、涼やかな良い声をした役者さんなんだなーと思いました。
剣豪役という事で、お二人とも立ち回りもとてもがんばっていたし。

蜷川さんの舞台ではおなじみの白石さん、辻さん、吉田さんの
脇を固める俳優さん達のうまさはいうまでもなく。

一幕・二幕で張り巡らされた伏線が終結するラストは、
なんだか初めて舞台を見た時の高揚感・ワクワク感を思い出して胸が熱くなりました。
久々に「観客も一緒になって舞台を作っているんだよね」という感覚が甦ったというか。

しっかし!!
去年も「身毒丸」見終わった時同じようなコト書いていた記憶がありますが、
この「さいたま芸術劇場」周りになんにもない
電車の本数も少なすぎ
お役所が運営している財団法人ゆえの発想だからなのか、
余った土地?にポンとハコだけ作れば良いってもんじゃありませんよー。

「遠足は家に帰るまでが遠足」
「観劇は家に帰るまでが観劇」

劇場を抱合する魅力的な街づくりを是非お願いしたい!!
(埼玉県民じゃないけど)





                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     
                    

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意外な発見とシンクロ

昨日は、2009年の観劇はじめ「リチャード三世」を赤坂ACTシアターにて鑑賞。

冬の冷たい雨が降る中、平日昼間にもかかわらず劇場前は長蛇の列だった。

今まで見た舞台「吉原御免状」「薮原検校」で古田新太の演じた悪役は、

情け容赦なく極悪非道なのに、なぜか快感でやみつきになる。

そんなわけで、今回の「リチャード三世」も絶対見逃すまい!!と心に誓っていた。

舞台両側には大小のモニターが配置され、

リチャード三世の独白がモニター画面に字幕で流れる。

携帯電話を使って陰謀を練ったり、

暗殺・処刑の場面が生中継風に「LIVE」映像としてモニターに映し出されたり、

デジタルコンテンツを駆使した演出。

でも、台詞は忠実にシェイクスピア劇。

シェイクスピア独特の流れるような長台詞は、

演じる役者も大変そうだが、観客も結構な集中力を要求される。

今回の舞台で一番印象に残ったのは、

リチャード三世の母親(三田和代)、リチャードに暗殺されたヘンリー王の妃(銀粉蝶)、

リチャードの義理の姉(久世星佳)、彼によって人生を狂わされ翻弄された女性三人の場面。

特に変に奇をてらったり、大音量なわけでもないのに、

台詞のひとつひとつがくっきりと鮮やかに流れ込んでくる。

まるで音楽のように。

美味しいお酒のように。

他の役者さんたちが話にならない程下手、というわけではないんだけど、

この際立ったうまさはなんなんだろう?

舞台経験の長さ・キャリアの違い、ってやつなのかな。

演出家や脚本家が意図しないところで、こういう意外な発見があるから、

舞台ってやっぱり面白い。

新感線の舞台ではお約束のカーテンコール⇒スタンディングオベーションが

無かったのは物足りなかったけれど、

この日は昼・夜2回公演だったので体力を温存したのかなぁ、

なんて帰りに友達と話していた。

そうしたら後日なんという偶然か、友達のMさんが同日の夜公演を観劇していたことが判明。

ちなみに、夜公演もスタンディングオベーションはなかったとか。

そしてそして更に。

私が大好きでたまに遊びに行く直木賞作家・松井今朝子さんのブログを拝読したら、

松井さんも同日「リチャード三世」を観劇していた事が書かれていた。

好きな作家さんと舞台好きの友人。

同日に同じ舞台を見ていたというシンクロに興奮してしまった。

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2008年観劇おさめ【エリザベート】

2008年の観劇おさめは、帝劇「エリザベート」。
歌舞伎に引き続き、今回も派遣会社マ〇パワーの福利厚生を利用し、
超お得な会員割引でチケットをゲット。
会社が終わってからタイトスケジュールで劇場にダッシュ~!!

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9月に観た美輪さまの舞台もハプスブルク家最後の皇后・エリザベートをヒロインにした
翻訳劇だったので、同じ題材をどんな風に料理しているのか。

以下感想です。

本当はエリザベートの姉がお妃候補として見合いするはずだったのに、
皇帝は妹のエリザベートを見初めてしまったのが不幸の始まり。
姉の方は皇室に入る日に備えて三年間(!)花嫁修業をしてたというんだから、
皇室に入っても適応できたような気が。
しかし、昔の人の花嫁修業ってホント猛烈に「修業」なんですね

エリザベートの婚礼の夜に死神トートの歌う「最後のダンス」。
山口祐一郎の歌は相変わらずすごい迫力でせまってくる。
マイクをつけているとはいえ、劇場の壁がビリビリ震えるかのような声量。
育ちが良いけどマザコン気味の王子様に比べたら、フェロモン大放出の死神の方が魅力ある。

皇太子ルドルフ&トートのデュエット「闇が広がる」。
男性同士のデュエット、最高にかっこ良かった!

晩年、エリザベートと皇帝がコートダジュールの海岸を歩きながら語らう場面。
皇帝は最後にエリザベートが自分の所へ戻って来る事を願うけれど、
エリザベートの返事は「ゴールは一つではなく二つ」。
二人は二隻のボートのように寄り添う事はあっても、決して一つになることはないと歌う。

もう少し若い頃にこの舞台を見ていたら、多分思いっきりエリザベートに感情移入していたかも。
彼女の自我の強さも素直にかっこいい!と感じたかもしれない。
さすがにこの年齢になると、私事より公務を優先しなければならない皇帝の立場とか、
ろくすっぽ花嫁修業もしないで皇室に嫁いだ嫁さんをイチから教育しなけりゃならない皇太后の立場とか、
微妙に色々考えてしまうよ。

自分を守るため、母親・妻・皇后としての義務から逃れ、旅を続けるエリザベート。
しかし、単なるお金持ちと結婚したお気楽な玉の輿とは違い、
彼女には果たさなければならないnobless obligeがあったわけだから、
最後に辛い代償を払わされたのかなぁ、と思わされる結末。

聴きごたえのあるミュージカル・ナンバーやゴージャスなエリザベートの衣装、
いろいろ見どころの多い舞台なのでもちろん楽しめたのですが、
なぜか現実的な感想になってしまったのは、やはり厳しい年の瀬だからでしょうか。

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一期一会を感じる瞬間

今日は会社を半休し、浅草駅で友人Iと待ち合わせ。
浅草名物のどらやき屋「亀十」へ立ち寄り、「十和田」で遅いランチ。
「蕎麦屋で昼酒」をやってみたかった私達。
日本酒の〆に蕎麦ってやっぱり合うねーいいねー。

そして本日の目的。
平成中村座の「法界坊」を観劇するため、浅草寺境内へ向かう。
ちょうどこの日は浅草のお祭りで、浅草寺にお参りした後、
屋台で熱燗の誘惑に捕まったりしながらようやく劇場にたどり着く。
仲見世のいたる所に貼られていた「法界坊」のポスター。
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アラーキー撮影。歌舞いてます。

仮設の劇場はこんな感じ。劇場というより、まさに芝居小屋。
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観劇前にまずはトイレに向かうと、女性トイレはお約束の長蛇の列。
作務衣を来た係員の方(後で聞いたらお茶子さんと呼ぶらしい)の誘導が絶妙で、
並んで待つのもあまり苦にならなかった。
だって、ジョークを挟んだ口上を述べながら、トイレまで誘導してくれるんだもの。
見上げたサービス精神!

私達が二階の「竹席」につくと間もなく開演。

この平成中村座、座席が「松竹梅」になっていて、
これは普通の劇場でいうとこ
ろの「S・A・B席」なんだけど、
独特なのが「お大尽席」と「桜席」。

「お大尽席」は舞台が一番良く見渡せて、上げ膳下げ膳いたれりつくせりのタニマチ席で、
小屋の中にたった四席しかない。
舞台が一番良く見渡せると同時に、劇場内の他のお客さんからも注目の嵐。
さすがに「お大尽席」を押さえるだけあって、皆さん和服で正装し、
座布団の上で正座の姿勢が終始崩れることがなかったのは立派。

不思議なのが「桜席」。
なんと舞台の上の左右両脇に四席ずつ。
舞台の上なので、役者と同じ目線の高さで観劇する状態になり、
幕が引かれて舞台装置転換する時も、幕の中に「桜席」のお客さんは
すっぽり包み込まれていた。
決して他の席からは見られない舞台裏が見られるんだろうな~。
実は「お大尽席」より羨ましかったりして。

コクーン歌舞伎でおなじみ串田和美さんの演出で、
序幕~二幕まではアドリブも随所に挟み、軽妙な感じで展開。

幕間。
飲み物を買いに下へ降りていったら雨が降っていた。

そして終盤、大喜利。

二幕の最後で殺された「法界坊」(♂)と「野分姫」(♀)は現世への怨念を強く残して死んだ為、
両性具有の「合体霊」になってしまう。
勘三郎が女形で登場し可憐な舞を踊るが、徐々に「合体霊」の本性を現していく様は圧巻。
人の手で持ち上げられた畳二畳ほどの戸板の上で、橋之助と大立ち回りを演じ、
蜘蛛の巣に張られた赤い綱の上にダイビング~!!
見せ場の連続で「中村屋!」の声が客席のあちこちから掛かる。

客席の興奮が最高潮に達し、背景の書割がめまぐるしく切り替わる。
「あれ~?仮設にしてはずいぶん奥行きの深い舞台だなぁ。」と思った瞬間。
舞台の壁が取り外され、そこにはライトアップされた浅草寺の境内が!
驚きの演出に客席がどよめく。
雨に洗われた浅草寺境内を借景に、劇場に流れ込む冷えた空気。
虚実の狭間の空間に、役者も、観客も、今一緒に存在しているリアルな感覚。

歌舞伎では普通は行わない、でもコクーン歌舞伎ではおなじみの
スタンディングオベイションがあったのもうれしかった。
この日、ひとりひとりの座席の上に配られた、中村座の旗。
皆で振って役者一人一人の熱演に精一杯の賛辞をおくる。
この旗には、来年も中村座で皆と再会ができますように、との願いもこめられているのだ。

力いっぱい振り続けてしわくちゃになってしまった旗。
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「時」「場所」「人」が一瞬重なって一期一会が生まれる。
今日このときと全く同じ舞台というものは、二度と経験することはできないけれど、
それでも未来の再会を祈念せずにはいられない。

ところで、今日浅草寺でひいたおみくじは「大吉」。
浅草寺のおみくじは結構な確率で「凶」が混じっているから、
ちょっとどきどきしながらおみくじを引く。
考えてみたら、年初初詣で引いたおみくじも「大吉」だったし、
今年は「大吉」に始まり「大吉」に終わったということなのかなぁ?
にしては、怒ったり泣いたり結構波乱の一年だった気がするけれど、生きてりゃそれも当たり前。
それでも一年完走できたという事は、やっぱり強運だったのかもしれない。

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猫ハ犬ニ非ズ

10/18五反田キャッツシアターにて「CATS」観劇。
5月に四季ファン・Y嬢が取ってくれたチケット、
「まだ大分先だな~」と思っていたらあっという間に5ヶ月経った。

公演25周年(超ロングラン!!)ということで、劇場前・劇場内とも祝賀ムード。
可愛らしい「猫ケーキ」もありました。

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印象に残った場面をいくつか。

【ゴキブリのタップダンス】
電子レンジの中に住むおばさん猫が、ゴキブリや鼠をしつける場面で、
猫たちがゴキブリと鼠に扮して見事に息のあったタップダンスを披露。
カッコイイ。でもゴキちゃんなんだよね。。。

【モテ猫】
個性的な猫たちがたくさん出てくる中で、今回私が最も気に入った猫ちゃん。
ミック・ジャガーのイメージで演出されているとか。
それらしく、グルーピーの子猫ちゃんたちもいます。

【噂の25回転】
マジックの得意な猫・ミストフェリーズのソロのダンスシーン。
25回の片足連続回転。
すごい!
CGではなく、生身の人間が踊る25回転の片足連続回転を
実際目の前で見るというのは、鳥肌立つほどの迫力。
拍手喝采の場面でした。

【熟女猫VS子猫の『メモリー』熱唱】
一幕の終わりと、二幕の後半で歌われるナンバー。
子猫ちゃん役の女優さんが歌うメモリーは、鈴を振るような澄んだソプラノで、
初々しく可愛らしい感じ。
しかし、熟女猫グリザベラの歌うメモリーはその比じゃなかったです。
歌唱の技術的な事は詳しくわかりませんが、「歌が魂に届く」体験をしました。
気がついたら泣いてた。
心のデトックスをした感じ。
やっぱりロイド・ウェーバーの音楽って素晴らしい。
いつかロンドン(ブロードウェイではなく)で
「オペラ座の怪人」や「CATS」を見たいものです。
私の将来の夢のひとつ。

劇場を出た後、猫たちの魂?が憑依したのか無性に「焼き鳥」が食べたくなった。
品川駅へ出て焼き鳥屋さんを探す。
ところが私達がモバイルで検索して目指した焼き鳥屋さんは「本日貸切」の張り紙が!
がーーーん
でも猫たちの魂(いやこの場合酒の神か)は私達を見捨てなかった。
同じビルの中にもう一軒焼き鳥屋さんがあったので、無事そちらで祝杯。

ちょっとワインが飲みたいねぇ。。。という事で行った2件目のお店。
おつまみで頼んだバーニャカウダが大ヒット。

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最近バーニャカウダにはまっていて、イタリアンのお店に行くと必ず頼むんだけど、
中にはクリーミーなタイプがあって、私はそちらはあまり好みじゃない。
ここのお店のは私が好きなタイプのバーニャカウダで大満足でした。

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美輪さまワールド

『双頭の鷲』

【原作】ジャン・コクトー
【演出】美輪明宏
【出演】美輪明宏、木村彰吾、長谷川初範、夏樹陽子

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初めての美輪さんの舞台観劇。
しかも最前列での観劇です。
こ、これは。。。緊張するなぁ

数日前から着ていく物を選び、
(いくらなんでもジーンズじゃ失礼よね、とか)
出かける前にシャワーで清め、いざ銀座テアトル!

開場時間ピッタリに入場。
観客は、8割女性。
年代層はおおよそ20代~80代とめちゃくちゃ広い。
しばしロビーに飾られたお花を観賞する。
ジャニーズからのお花(ヒガシ、タッキー、国分くん、長瀬くん)
各界大御所からのお花(北野武、宮崎駿、森光子)
そして組合からのお花^^;(マッキー、かりやざき先生、米良さん)
美輪さんの人脈の広さを改めて感じる。

演出の都合上、通常は公演中も燈火したままの非常灯まで消され、
真っ暗闇の中で公演はスタート。
(このへんにも美輪さんの強いこだわりを感じました。)

嵐の中、白地に金の刺繍を施したゴージャスかつ清楚な衣装で美輪さん登場。
このドレスは、エリザベートの肖像画でも描かれているものですよね。
美輪さんがドレスの裾をさばくたび、黒い扇を広げて優雅にあおぐたび、
舞台上から良い香りが。。。
映画や本と違い、舞台は聴覚・視覚、そして嗅覚までもを駆使して
楽しむ芸術である事を改めて思い出しました。

舞台装置となる家具や、役者さん達が身につけている衣装・小道具まで
美輪さんの美意識が一貫している舞台。
かつてTVの対談番組で美輪さんが
「舞台のリアリティーを徹底するため、小道具にはイミテーションを排除して全て
本物の宝石を使用した。」
とおっしゃっていたのを思い出しました。
(しかも、ほとんどご自分の持ち出しだったとか!)
アンティーク家具や宝石の目利きの人だったら、今回の舞台は装置・小道具含め、
かなり楽しめたんじゃないかと思います。

終幕。
王妃の威厳を一瞬取り戻すエリザベート。
第二幕の、王妃である前に恋する女であるエリザベートの姿には、
正直あんまり共感できませんでしたが、ここの場面はカッコ良かった。
ハプスブルク家最後の王妃として散っていく姿が見事でした。

カーテンコールでのスタンディングオベーション。
最前列の私と、舞台上での美輪さんの距離3m弱。
きゃー!きゃー!
と静かに興奮してみる(笑)。
美輪さんは最後の最後までエリザベートとして舞台に君臨し、エレガントでした。

それにしても。。。
観劇に行くと誘惑が多くて困る。
もう年内は舞台見にいけるのはあと1~2本と思っていたのに。
(懐事情も多いにあるしさ!!)

こんなのや。

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こんなのもあるんだー。

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真矢みきさん大好き

見に行きたい。
見に行きたいよう~(。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。

これじゃ、Wワークどころかトリプルワークにしないと追いつかないかもしれません。
(真剣に検討してしまう自分がこ、こわい。。。)

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成田屋!!

新橋演舞場で「新秋九月大歌舞伎」昼の部を鑑賞。
この日のお目当ては市川海老蔵。
巷では本業以上に派手な女性関係で注目を浴びちゃっている彼だが、
本来は由緒ある市川宗家の御曹司。
海老ちゃんの現代劇は一度観劇したけれど(「ドラクル」)、
本業の歌舞伎の方は未見だったので、是非見たいと思っていた。

余談だけど、今回のチケットは大手派遣会社・○○パワーの福利厚生で、
一等席14,700⇒11,000というお値打ち価格。
届いたチケットを開けたらイヤホンガイドの50円割引券まで同封されていて、
近頃じゃ大手派遣会社の福利厚生の方が、ヘタな中小企業の福利厚生より
ずっと手厚かったりするのです。
しかも、実際稼動していなくても登録しているだけでこの特典が使えるんだから、
別に私は○○パワーの回し者じゃないけど「ブラボー♪」と言いたくなる。

昼の部の演目は、
【源平布引滝】(げんぺいぬのびきのたき)
【枕獅子】

【源平布引滝】はタイトル通り、源氏と平家の興亡を題材にした作品で、
劇中海老ちゃんは源氏方の武将:木曽義賢と平家方の武将:斉藤実盛の二役を演じる。
それぞれ、これぞ!歌舞伎!という見せ場があって素晴らしかった。
平家に包囲されて壮絶な最後をとげる木曽義賢役では、迫力の大立ち回り。
特に今回は前から三列め(右扉側は一列めがないので実質二列め)の席だったので、
役者の細かい表情の演技、海老ちゃんの”目力”に圧倒された。
ほんとに、彼は目に強いパワーがある役者です。

斉藤実盛役の時は、馬に乗って花道を退場するのが一つの華やかな見せ場。
歌舞伎の馬はご存知中に人間が入ってそれぞれ前足・後足を分担している。
実物を目の前にすると、これが結構な高さなのです。
そこに身長180cm位ある海老ちゃんが騎乗すると、
あれれ天井に頭付いちゃうんじゃないか~?!とハラハラ。
そこは毎度の事なので上手に退場していったけど、
役者の体格も馬に入る人の体格も昔と比べると立派になってきていて、
今後もそうそう縮む事はないだろうから、
いつかは当世の役者さん達のサイズに合わせて劇場の方をお直しするのかなぁ。
などと思ったりした。

【枕獅子】は「石橋物(しゃっきょうもの)」といって能の「石橋」から題材を取ったもので、
別名「獅子物(ししもの)」などと呼ばれるそうです(byイヤホンガイド)。
【鏡獅子】【連獅子】などが有名どころですが、【枕獅子】はその原型となった舞踊。
足元まで伸びてひきずるくらいある超・ロングヘアーのかつらを、役者が渾身の力を込めて
前後左右豪快に振り回す「毛振り」はすごかった!
ファンキーだ!かっこいい!!
見ていて相当興奮しました。
(こういう芸を見せられると、やっぱり歌舞伎は男の仕事だなぁと思います。)

通し狂言も良いけど舞踊も見どころがあって、最近はその楽しさに目覚めつつあります。

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観劇計画

先週末からお天気がすぐれず、「涼しい」というよりは「肌寒い」という言葉がぴったり。

このまま夏が終わってしまうのかなぁ。。。

猛暑は苦手だけれど、それはちょっと寂しい。

あと一週間で9月突入、この秋の観劇スケジュール。

【9月】

「新秋九月大歌舞伎」(源平布引滝、枕獅子)

初・海老蔵!

普通と順番が逆で、歌舞伎より先に現代劇の海老蔵を見ている私。

中村獅童しかり、市川 亀治郎しかり、

日頃TVで見てカッコイイと思わなかった役者さん(失礼ゴメンナサイ)も、

本業の歌舞伎の舞台を見るとさすが!カッコイイ!

なので、海老蔵くんにも期待しています。

「双頭の鷲」

こちらもお初、美輪明宏さんの舞台です。

最初ちょっと迷ったのですが、たまに遊びに行くブログの管理人さんが

昨年上演された「黒蜥蜴」を絶賛されていたこと、

美輪さんのお年を考えるといくら天草四朗の生まれ変わりで不老不死とはいえ、

お元気な舞台姿を拝見するには早いに越したことはないなーと。

ありがたいオーラをたくさん貰ってきたいと思います。

【10月】

「CATS」

四季のミュージカルは「オペラ座の怪人」「ウィキッド」に続き3作目。

四季に詳しいお友達と見に行きます。

私が○○歳の頃から上演しつづけている息の長~いミュージカル。

舞台は未見でも、耳に馴染んだ歌が生で聴けるのが楽しみ♪

【その他】

帝劇でやる「エリザベート」が見たい!

平成中村座「法界坊」(NY公演で大絶賛!)が見たい!

コクーンで蜷川さんが演出する「表裏源内蛙合戦」が見た~い!

しかし、どんなに頑張っても私の財力では1ヶ月に見に行ける舞台は

2本が限度です(それでも相当苦しい。)

しかも、いずれも人気の舞台なのでチケット争奪戦を勝ち抜くのも相当たいへん

抽選に当たるのも、まさしく舞台とのご縁なのです。

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八月納涼大歌舞伎

歌舞伎座で八月納涼大歌舞伎を鑑賞。
今回見たのは第三部。
【演目】
新歌舞伎十八番の内 「紅葉狩(もみじがり)」
野田版 「愛陀姫(あいだひめ)」

「紅葉狩」は戸隠山の鬼女伝説を題材にした舞踊劇。
元々は能楽だったようです。
更科姫(実は鬼女)に扮するのは中村勘太郎くん。
最初、勘太郎くんが女形。。。と聞いてええっと思ったのですが、
(女形、しかもお姫様役だったら弟の七之助くんの方が適役かと思ったので)
最後まで見て納得。
更科姫は途中で鬼の正体をあらわし、中村橋之助扮する平維茂と大立ち回り。
この鬼がもう連獅子ばりで、衣装もメイクも踊りも大迫力!!
やはりこの役は線の細い正統派女形な七之助くんより、
勘太郎くんで正解だったかも。

「愛陀姫」は、野田秀樹が今回納涼大歌舞伎の為にオペラ「アイーダ」を翻案し、
歌舞伎用の脚本に書き下ろしたもの。
オペラも劇団四季のミュージカルも未見ですが、
サッカーのワールドカップで有名になった「凱旋行進曲」、
ちゃんと邦楽っぽくアレンジされて劇中で使われていました。

野田さんの脚本、ガイドなくても充分台詞の意味がわかるので
途中からイヤホンガイドも外して観劇していました。
劇中重要な祈祷師の役名が「荏原(エバラ)」と「細毛(ホソケ)」(笑)。
(細毛を演じるのは私のごひいき中村福助さん。
今回もエキセントリックでキュートな祈祷師を、ご本人も楽しみながら
ノリノリで演じていて素敵でした

本家「アイーダ」に出てくる司令官・ラダメスの名前をもじって
「木村駄目助左衛門」(きむ・らだめす・けざえもん)。
八月納涼大歌舞伎ならではの遊び心溢れる演目なので、
私もその遊び心に乗ってリラックスして舞台を楽しみました。

今回は今まで歌舞伎見た中で一番前の席、
1階3列目という席での観劇でしたが、
歌舞伎座のつくりのせいか、1~3列目まではあまり座席の傾斜がなくて、
結構前の席の人の頭がかぶり見えにくい場面が多々ありました。
歌舞伎座に限って言えば、もうちょっと後ろのA席あたりが
遮るものなく舞台全体を見渡せるかも。

前の方の席で良かったことは、やっぱり何と言っても、細かい役者の表情の演技もハッキリ見えた事。
「紅葉狩」で更科姫に扮して踊る勘太郎くん、時々「鬼」の本性が表れてしまい橋之助を睨むのですが、
一瞬の表情が本当に鬼気迫る感じで、ぞくぞくしました。

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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

新宿厚生年金会館で観劇。

この日は千秋楽ということで、

客席にはコスプレした熱狂的なお客さんの姿もチラホラ。

ビジュアル系バンドのコンサートのよおだ。。。

実際舞台の幕が開くと、

私たちもまるでロックコンサートの聴衆としてライブに参加しているような感じで

舞台が進行していく。

主人公のヘドウィグ(♂)は、ロックと西側の豊かな生活に憧れて、

ベルリンの壁が崩壊する前の東ドイツからアメリカへ亡命してきた。

で、「アングリー・インチ」は彼が亡命する前に恋人の米兵(♂)と結婚する為、

性転換手術を受けるんだけど、なんと失敗して「アングリー・インチ(怒りの1インチ)」

が股間に残ってしまったのです。

アメリカに亡命した一年後、彼氏とは破局。

ベビーシッターのアルバイトで生計を立てながら、

ロックバンドの活動を地道に続けているときに、

ようやく捜し求めていた自分の分身、「カタワレ」トミーと出会う。

ところが、音楽の手ほどきをしてあげた最愛のトミーも、

ヘドウィグの元を去っていってしまうんですね~。

ありがちだけど、さんざんな展開。

男×女カップルの話だったらもっとドロドロする話も、

山本耕史演じるヘドウィグの語り口はコミカルで、

お客さんも彼女(彼?)の身の上話に引き込まれながら、

随所でどっと笑いがおきる。

山本耕史のおねえっぷりはアッパレで楽しいし、

お客さんに協力させて「子供は見てはいけません」的な、

公共電波には乗せられない舞台ならではの自由な表現で笑わせてくれたり。

圧巻は最後、ヘドウィグとトミーがいつのまにか入れ替わるシーン。

トミーが去っていったエピソードを語るうち、

ヘドウィグは耐え切れなくなって金髪ロングヘアーのカツラをむしり取り、

その場に崩れ落ちる。

そして場面はいつのまにか現在ロックスターとして成功している、

トミーのライブステージへ。

さっきまでヘドウィグだった山本耕史が、トミーとして歌う。

かつての恩人で初恋の人・ヘドウィグに捧げる歌を。。。

ここで、私はようやく、離れ離れになっていた二人は

実はいまだに深い所で繋がったお互いの「カタワレ」だったんだなぁ。。。と気付く。

でも、この時にはすでにヘドウィグには傍で献身的に支えてくれるパートナーがいるから、

正確には「カタワレ」だったことのある相手になるのか??

ヘドウィグ自身も「愛は永遠じゃないわ」っと劇中で言っているし。

この舞台を見たほかのお客さんはどんな風に解釈をしたのか、

とても興味がある。

終演後、物販で物語のキーポイントになった『クマちゃんのグミ』を探し求めたけれど、

残念ながら商品化されていない様子。

商品化されたら、可愛くて絶対売れると思うんだけどなぁ。

時間があったので途中花園神社に参拝。

この日は偶然にも唐十郎サンの劇団が、境内にテント張って

とっても濃そうなお芝居をやっていました。

興味津々だったけど、とにかく喉が渇いたので、

新しくオープンした手羽先「山ちゃん」新宿5丁目店で乾杯~

余韻を残しつつも楽しい舞台でありました。

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