趣味

受け継ぐもの

今日は5月最初のお稽古日。
5月はお茶の世界では夏の始まり、お点前も炉から風炉に変わる。

去年の今頃は、華道連盟のイベントで京都行ったよなぁ。
一年経つのって早い。
なんだか盛り沢山で波瀾万丈な一年だった…

などと感慨にふけりながら教室へ行くと、サプライズが待っていた。
この日、先生から「少し早めに来られない?」と言われていた理由がわかった。

教室の大先輩で、今は九州へ転居されてしまったKさんが、
着物と帯を送って下さったのだ。
昨年の京都のイベントで再会した時、ご自身が着られなくなったお着物を、
是非教室の後輩たちに着て欲しいと思ったそうだ。

若い頃からお茶を習っていらっしゃったKさんは、
シングルマザーでかつキャリアウーマンのはしり。
稼いだお金を着物にかなり投資していらっしゃったそうだ。
いただいた着物はどれも洗練された趣味の品質が確かなものながら、
「多分Kさん1、2回位しか着てないんじゃないかしら。」
と先生がおっしゃる。
こういう事が本物の衣装道楽っていうんだろうなぁ…

先生が感嘆の溜息をつきながら、次々いただいた着物と帯を披露してくださる。
「どの着物も良い品物だねぇ。。。
私は50代になるまで中々良い着物を買う余裕がなかったけれど、
Kさんは若い頃から着物の趣味が洗練されていて、
呉服屋さんとのお付き合いも多かったみたいだからね。」

そんな貴重なお着物、私なんかが
「はい、そうですか。ありがとうございます~。」
と軽く頂戴して良いのか?という疑問がよぎる。

若い頃両親に着物を仕立てて貰ったことがあるが、
Kさんの着物ほど素晴らしい物でなくても、結構高額なお買いものだった。
当時は、「この着物一着分のお金で洋服が何枚も買えるのにー。」
などとバチアタリな事を思ったり。
(ホント馬鹿。タイムマシンで戻れるなら、当時の私に説教してやりたい。)

躊躇していると、先生がおっしゃった。
「Kさんの気持ちを汲んであげなさい。」

洋服に比べると着物って何倍も持ち主の「思い入れ」がこもっている気がする。
それは、自分の母親を見ていても感じることで、
嫁いできた時に持ってきた着物を、今でも大切に保管していたりする。

「初釜でこの着物を着た写真を送ってね。」
というのがKさんからのリクエストだそうだ。
しかし前回の年末年始の経験からすると、会社は超繁忙期。
初釜どころか12月のお稽古も来られるのか危ぶまれる…

なかなかハードルが高いけど、お稽古に精進しなくては。
素敵な着物に見合った人間になれるよう、これから努力しなくちゃ、ね。

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初釜

1月の第4土曜日は茶道教室の初釜。
例年より1週間遅い初釜、お正月ムードもだいぶ薄れ、
髪も短くしてしまったことだし、
カジュアル&モダンな感じの着物で出席しようかな~と考えていました。
実家で着物を管理している母親にリクエストしたところ、
送られてきたのは思いっきり「お茶席~!」な感じの母セレクト。
箱をあけて、えぇぇ。。。と一瞬テンション下がる私。

ところで今年の初釜、当初私は薄茶点前を披露するはずだったのですが、
先輩・Tさんが体調不良で欠席になり、急遽ピンチヒッターで濃茶点前もつとめる事に。
薄茶点前はお客様方もくつろいで楽にしていただくのですが、
濃茶点前はやや改まった雰囲気。
き、きんちょー(;´Д`A ```

緊張の瞬間を、先輩弟子のMさんがカメラにおさめてくださいました。
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炭火で沸かした釜の湯が「地獄の釜」のようにグラグラと煮えたぎり、
内心かなりビビッています。
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こうして後から写真を見ると、母セレクトの着物で正解だったかも。
初釜の後中華レストランに場所を移して新年会だったのですが、
後で集合写真を見たら、地味だと思っていたシュウメイ菊の模様が、
照明に映えて白く浮かび上がり意外と写真写りが良かったです。

やはり着物に関しては母の方が数倍目利き。
洋服とは勝手が違うことも多いので、素直に従っておいたほうが
あとあと良い結果をうむらしい。。。という事が最近やっとわかってきました(笑)

この日の初釜の道具立てです。
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寿棚に、おめでたい鶴の絵が金箔で描かれた甲赤棗。

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無事初釜も終わり、ほっと一息。
今年はどんな一年になるんでしょう。
市況も厳しいし、また落ち着かない年になりそうな気もするのですが、
「笑顔」と「健康」を武器に一年突き進んで行きたいと思います。
来年も元気で初釜の日が迎えられますように!

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朧月

本日は茶道教室の「炉開き」。

風炉が終わり「本格的なお茶の季節が到来するんだなあ」と、
毎年の事ながらしみじみ感じる。

今日は参加者五人中三人が着物。
いつも一緒にお稽古しているCさんも、この日頑張って自力で着付けたんだとか。
それに引き換え私ときたら、いつか着付けもやらなくちゃ、
と思っていながら早〇年経ってしまい
お点前の腕ばかりでなく、着付けでも随分差を広げられてしまったのだった…。

炉に炭をくべた後、先生が用意して下さった膳を皆でいただく。
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手前右から時計まわりに
「むかごご飯」
「酢の物」
「香の物」
「白玉しるこ」
「里芋とフルーツのきんとん」
「しのだ巻き」

むかごとは長芋の蔓になる実?のようなものらしいけど、
私は初めて食べました。

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しのだ巻きに添えられた銀杏と菊の花の彩りが可愛い。

彩りも食材も豊かな秋の恵みを感じさせ、
視覚・味覚・嗅覚を総動員して堪能。

食い意地張った私だけでなく、
教室の生徒さん全員が毎年この日の膳をいただくのを
とても楽しみにしているのです。

食べ終わる頃には良い具合に釜の湯も沸き、
お点前開始。
炉は、お湯が沸き始めた時の「シュン。。。シュン。。。」
という釜鳴りの音がまた風情あって良いんだよねぇ。
音が熱いお茶を連想させて、体も心も暖まる気がする。

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「花月」という裏返した木札を引いてお茶をたてる人・いただく人を決めるとい
うお遊び。

多分、街のカルチャースクール的な所ではあまりやらないお点前だと思うが、
近年うちの教室の先生がとても指導に熱を入れていらっしゃるのだ。

風炉から炉のお点前に変わった戸惑いもあり、
加えて「花月」独特の決まり事などもある為、
私のお点前はかなりグダグダ(笑)

「百回やっても朧月、って言うくらいだから
回数こなしていけば大丈夫よ。」
と先生は優しくフォローして下さったが。

朧月がすっきり晴れ渡った綺麗なお月様になるための道のりは遠い

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夏を惜しむ

今日は先月からほぼ一ヶ月ぶりに茶道と華道のお稽古へ。

教室の扉を開けると、いつもと雰囲気が違う。

ふわ~っと美味しそうな匂い。

先生が思い立って懐石料理を用意してくださり、

お稽古前に皆さんで頂くことに。

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【献立】(手前から時計回り)

「しょうがの炊き込みご飯」

「香の物」

「酢の物」

「スズキの昆布〆とサーモンのたたき」

「茄子とトマトのミルフィーユ」

「じゃが芋のしんじょう白だしかけ」

いつもながら先生の作るお料理は手が込んでいる&美味しい!

特に感動的に美味しかったのはこれ↓「じゃが芋のしんじょう白だしかけ」

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懐石に良く出されるしんじょうは白身魚をすりおろして揚げた物が多いけど、

これは揚げたマッシュポテトの中にぎんなん・鶏肉・椎茸が入っていて、

白だしと芽葱を添えていただく。

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トマトと茄子のミルフィーユ。

旬の素材の滋味が夏の暑さに疲れた体に優しくしみ込んで行く。

先生が「簡単よ」とニコニコしながらレシピを

教えてくださるが、同じレベルで再現するのは無理無理。

うう。。。食べる専門の自分が情けない。

デザート。手作りのようかん。

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先生曰く、

「毎日暑くて料理以外は全くやる気が出ないのよ。」

すみません。。。家事全般にやる気が出ません。とほほ。

「レシピ考えている時が一番楽しい。」

やっぱり根本的にお料理が好きな人ってモチベーションが違う。

今日は他の曜日のお弟子さん達も一緒だったので、

5人以上人数が揃わないと出来ない「花月(かげつ)」というお点前をした。

裏返した木の札を引いて、裏に描かれている模様で

「亭主」(お茶を立てる人)「正客」(お点前をいただく人)を決めるというお遊び。

お遊びといってもそれなりに茶道の素養が無いと参加できないお遊びなので、

ちょっと緊張するんだけど。

今日は気温もぐっと下がりあいにくのお天気だったけど、

先生が用意してくれた素敵なサプライズもあり、

涼しげなガラスの器で夏の名残の懐石料理を楽しむ事ができた。

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薄紅色の。。。

今日は八王子へお茶とお花の稽古に行ってきました。

八王子の駅から先生のお宅まで、

いつもてくてく20分程の道のりを歩いて行きます。

八王子市民会館前の大通り、両脇のハナミズキ並木が花盛り。

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そうだった。

桜が終わるとハナミズキの季節。

歩みをゆるめゆっくりと歩きながらハナミズキを鑑賞。

有名な歌には「薄紅色の~」と歌われてるけど、

私はだんぜん白が好きだわ。

今日が晴天だったら、

青空とグリーンの葉っぱに花もさぞかし映えただろうに。

お花も人も、咲く時は選べないのかな。

茶道は今日で『炉』のお稽古が終了。

茶道では四月で冬の季節が終わり、五月からは『風炉』

いわゆる夏のお点前に移行します。

四月は、今日を含めもっぱら「透木釜」(すきぎがま)

と呼ばれるお稽古をしました。

http://www.osakanews.com/mite-mite-kansai/urasenke030418.htm

通常の茶釜よりフチが出っ張っているのは、

これから暖かくなり汗ばむ季節、出っ張ったフチで炭の火を隠す、

というお客様への配慮だそうです。

お茶の世界は結構芸が細かい。

「おもてなし」に対する感性が鋭い。

年がら年中同じ事を延々繰り返すわけではなく、

その時期にしかできないお稽古が存在するのです。

私もお茶の世界をかじって初めて知りましたが。。。

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初釜

今日は茶道教室の新年の茶事『初釜』がありました。

お茶だけでなく、華道の『活け初め』も行うので、

先生に師事している華道・茶道のお弟子さんが

年に一回、大集合する日でもあります。

(11月の炉開きは茶道の弟子だけなのです)

私は今年の初釜では『薄茶点前』を担当。

お点前には『濃茶』と『薄茶』があるのですが、

茶道をかじったことのない一般の人が「抹茶」と聞いて

イメージするのは多分『薄茶』の方かと思います。

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濃茶のお点前をしている先輩弟子さんの手元をパチリ。

お茶碗の内側に銀箔が塗装されているのわかるでしょうか。

『初釜』では、毎年金箔と銀箔の貼られたお茶碗を使用します。

金箔や銀箔が貼られた茶碗には、実は見た目が豪華というだけでなく、

お茶に毒を盛られた時、金や銀が化学変化を起こし変色するので、

毒殺を未然に防ぐ、という由来があるそうです。

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『花びら餅』

新年の茶事で必ずいただく定番のお菓子です。

花びらを模した薄いピンクのお餅の間には白餡とゴボウが

入っています。

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茶事が終わった後の囲炉裏。

ちょっと珍しいかなーと思ってUPしてみました。

本物の炭をくべて湯を沸かします。

お点前中、炭が何度かはぜて火の粉が舞い、ビビリました^^;

まだまだ修行が足りませんなー。

無事『初釜』が終了した後は、

八王子の郊外にある懐石料理のお店で新年会。

一人一人がみんなの前で今年の抱負を発表。

先生が、

「あと十年は現役で教室を続けたい」

とおっしゃったので安心しました。

でも、よくよく考えてみると私が先生の教室に入門してから

十年って、結構あっという間。

先生が指導を続けてくれる内に、

もっともっと上達しなきゃ!と思った次第です。

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11月の声をきくと

また今年も茶道教室の「炉開き」(ろびらき)の季節が巡ってきました。

去年もこの時期に「炉開き」の事を日記に書いていたので、読み返してみる。

懐かしい~。

そして、一年経つのって早いわぁ。。。

通常「炉開き」は11月中の暦の良い日に行うらしいのですが、

土曜日限定のお稽古の為、生徒さん&先生の都合を調整していくうち、

仏滅の炉開きになってしまいました。

今年は例年よりバージョンアップして先生が簡単な懐石を用意してくださいました。

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「簡単な」といっても、一品一品がすっごく手が掛かっている 。

胡麻豆腐は一から先生の手作りだし、

里芋しんじょのあんかけには、菊の花が。

レシピをうかがったけど、多分私再現できない。。。

食べるの専門でいいです。なさけない弟子だ。

炉に炭をくべて火をおこしお湯を沸かすのですが、

(お稽古の時は電気コンロを炉に仕組んでお湯を沸かす)

本物の火の威力はやっぱりすごいです。

お茶をたてるとき、湯けむりで手元のお茶碗に入れた

お湯の量が確認できなかったりするので、

日頃からだいたいの量の重さを体で覚えておかないと。

でも、炭火で沸かした湯でたてたお茶は、

体が芯から温まる気がするなあ。

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今妙蓮寺の境内で咲きほこっている桜です。

「御会式桜」(おえしきざくら)、毎年秋になると開花します。

この時期に桜ってふしぎ。

でも、よくよく近づいて見ると、お花はちゃんと桜の形をしています。

実は昨日の日記にアップしたのですが、

編集で色々いじり回しているうちに誤って消滅

気を取り直して、もう一回アップしてみました。

8月から取り組んでいた就職活動もようやくピリオド。

来週月曜日から新しい職場で仕事です。

正規雇用・年俸制の仕事なので、カレンダーのお休みの多さに

一喜一憂しなくてもすむと思うとささやかにうれしい。

振りかえると、色んな出来事って無関係なようで、

実は連綿とつながって起こってくるんだなーと思います。

去年の私がなかったら、去年の経験がなかったら、

今の私もいなかった。

良い事も、悪い事も。

茶事の世界では新たな一年が始まり、

地元のお寺では季節はずれのサクラサク。

来週から今までノンビリした分を取り戻すべくがんばります!!

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一年の始まり

私が通っているお茶の教室で 「炉開き(ろびらき)」がありました。

お茶の世界では、十一月が新年の始まりという習慣があります。

五月~十月までは、「風炉(ふろ)」という、

現代で言えば「コンロ」のようなモノで温めていた茶釜を、

「炉(ろ)」というコンパクトな囲炉裏の上で

温めるようになるのです(なんちゅう説明・^^;)

この「炉開き」の日には、ぜんざいと柿をいただくならわしがあります。

実はお茶の先生って、茶道だけじゃなく、

「華道」「書道」「香道」「料理」のたしなみがないとつとまらない稼業だったりします。

毎年、この「炉開き」の日を迎えると、茶道の世界では新年なんですが、

「あー今年も終わっちゃうんだなー」という感慨を覚えます。

先月は、土曜日の出勤と稽古日が重なって

結局お稽古には顔を出せずじまいでした。

でも、久々に茶室に入ると、やっぱり良いです。

落ち着きます。

時間の流れが日常とは違う感じ。

ああやっぱりこういうって大事だな。

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